


CTやMRI、内視鏡検査などでは一度に1箇所の部位を検査することが多いですが、PET検査では一度に全身のがんなどを調べることが出来ます。
また、CT検査などの形態画像検査では、形の異常を調べるのに対し、PET検査では病変のブドウ糖代謝をしらべ、機能の異常がないかを調べます。
どちらが優れているということはなく、それぞれに得意な分野が異なり、相補的な検査となっています。
がんは早期発見することで、「適切な治療を受けられる」、「克服できる可能性」も広がってきています。PET検査では一般にがんが1cmほどの大きさになれば発見できると言われています。全身を1度に検査するため、他の検診では発見されにくい早期のがんを見つけることがあります。
PET検査が得意とし、よく早期に発見されるのは甲状腺がんや大腸がんです。

男女とも死因の上位に来る肺がんに関しては、早期がんの発見にはCT検査の方が診断精度が高いと言われています。肺がんではがんが見つかった後に転移がないかどうか全身を調べるのにPET検査がよく使われ、大変有効です(下記参照)。また、がんの治療効果を確かめる検査としても有効です。

参考文献 Lardinois D et al.N Engle J Med 348:2500:2003
「肺がんにおける病変の広がり診断」の比較ではもっとも高い正診率となっています。
ブドウ糖の組成に近い安全と考えられている薬剤を1回注射する以外、ベットに横たわり全身撮影するだけで終了する検査です
これまでのがん検診のように部位ごとに検査をする必要もありません。
PET-CTならPETとCT2つの検査を同時に行うため1度でより正確な結果を出すことができます。
PETでがんの存在の有無を調べることができても、PETはがんを平面的に写し出すことしかできません。そのため正確な場所や形状を知ることが困難でした。多くの場合、がんを立体的に写し出すことができるCTを併用し、PET画像とCT画像を画像処理ソフトを用いて合成と位置合わせを行っていました。撮影する時期の違いにより、呼吸運動のある胸部、腸の蠕動の起こる腹部の正確な位置あわせは大変難しいもので、この弱点を解消したのがPET-CTです。同時に2つの検査を行い、正確な重ね合わせの実現により診断精度が飛躍的に向上しました。

FDG‐PETは、がん診断に非常に優れた検査ではありますが完全ではありません。がんの中でもFDGが集積しないもの、若しくは正常部分でもFDGが集積する部位(生理的集積部分)と重なるものなど「PET陰性がん」が存在します。
PET陰性がんの特徴として1.成長の遅いがん 2.表面に薄く広がったがん 3.がん細胞がまばらに小さく広がったがん 4.サイズが小さいがん 5.FDGの集積しないがん などが挙げられます。
具体的に注意しなければならない「PET陰性がん」として1.肝細胞がん 2.胃がん 3.腎細胞がんなど尿経路がん 4.前立腺がん 5.特殊な肺がんが挙げられます。